- 消防士って検索するとやめとけって出てくるけどどうしてなの?
- 消防士やめとけをみて不安になった
- 消防士のメリットって何?
今回はこんな悩みを持つ方のための記事です。
消防士になりたい・これからなる人も「消防士はやめとけ」なんて見ると不安でいっぱいになりますよね。
この記事をよめば、消防士のメリット・デメリットを知ることができます。
最終的には自分自身でしっかり情報を見極めて判断することが大切です。
デメリット | メリット |
---|---|
①慢性的に睡眠不足になりやすい | ①休みが多い |
②人間関係が複雑 | ②安定した給料 |
③時代にあっていない根性論 | ③社会的信用が高い |
④過酷な勤務体系 | ④転勤がない |
⑤他で全く役に立たないスキル | ⑤モテる(特に異性) |
消防士やめとけと言われる理由と5つのデメリット
なぜ消防士はやめとけと言われるのか?
それは古くから変わらない消防独特のデメリットをみれば分かります。
消防士として働くデメリット
- 慢性的な寝不足
- 複雑な人間関係
- 時代にあっていない根性論
- 過酷な勤務体系
- 他では役に立たないスキル
これらについて詳しく説明していきます。
本部が違ってもほとんど共通しています。
1.慢性的な睡眠不足
消防士は基本的に24時間勤務です。
朝の8時半から仕事が始まり、翌朝の8時半までが仕事になります。
勤務時間は本部によって違いますが、7時間の仮眠時間があります。
仮眠時間は勤務時間に入りませんが家に帰れず、消防署で寝泊まりします。
この特殊な勤務体系によって睡眠不足になることが「消防士やめとけ」と言われる理由です。
睡眠不足になりやすい3つの理由
1・夜型の上司がいると寝づらい
日中仕事をやらず、仮眠時間に仕事を続ける上司
仮眠時間になってから、急に勉強を始める隊長
このような人がたくさんいて、なぜか寝づらい空気が漂います。
そのため、入って数年の若手はなかなか寝れないというのは今でもあります。
ただし最近では早く寝るように声かけしてくれる上司も増えています。
若手のうちは寝ずに頑張って方が、褒められる傾向があり、
寝ることが悪いような空気が蔓延しています。
2・夜間の受付勤務
本部によりますが、仮眠の時間でも受付に誰もいないということはできないため、深夜に1時間ほどの受付勤務の時間があります。
中途半端な深夜の時間に入らされることが多く、分割睡眠になってしまいます。
これに、「1・上司が寝ない」が重なると寝ないままの受付勤務になってしまい、睡眠時間はかなり短くなってしまいます。
3・深夜の出動
消防署は当然ですが、24時間対応です。
火事に救急に災害があれば、どんな時でも指令がかかれば出動しなければなりません。
- 夜中の火災
- 夜中の急病
- 夜中の事故
などなど仮眠時間に出動する場面はたくさんあります。
特に、救急隊は夜の出動もかなり多く、指令が連発して、寝れずに朝になってしまうようなことも少なくありません。
2.複雑な人間関係
消防署は24時間勤務で、食事や睡眠まで1人になれることはほとんどありません。
それぞれ家庭でのスタイルがあるでしょうが、そこは上司や力を持ってる人に合わせる必要があり、若手はこだわりに挟み撃ちに合うことがあります。
布団の敷き方にこだわりがあったり、風呂の時間は何時にしろ等と非常に手間が多いです。
上下関係も複雑で分かりにくい部分があります。
- 消防歴は長いが階級が下の人
- 消防歴は短いが階級が上の人
- 年下だけど消防歴が長い人
- 年上だけど消防歴が短い人
一般的な仕事であれば、優先すべき人が分かりやすいはずですが、消防は非常に曖昧です。
さらに、現場活動だけではなく、生活面までこの複雑さが反映されます。
指導する人で言ってることが違うなんてことは頻繁にあります。
指導してくれる人を選ばないと、やったことが全て無駄になることもあります。
教えてくれて人のせいにもできなくて、叱られて納得がいかないことも起こります。
またその考えの違いで、関係性が悪くなってる人もいて、人間関係が複雑になってるような場面もかなり多くあります。
3.時代にあってない根性論
消防は体育会系
消防のイメージと言えば、体育会系こう思い浮かべる人は多いかと思います。
これに関しては、私が消防士になった当時はかなりひどいものでした。
- 火災現場で活動できないほどの訓練
- 睡眠時間は削って当たり前
- できないのは根性が足らない
- 説明のない訓練
これら以外にも数え上げればキリがないほどの理不尽さがありました。
しかし、これに関してはだいぶ変化してきたように感じています。
ただ、完璧にこういうことがなくなったかと聞かれると
答えはNOです。
配属先であなたの消防人生が全く変わることも少なくありません。
配属先の運が大きく左右されます。
理不尽さに耐えれず心が病んだ人もいます。
パワハラは減小傾向ではあります。
しかし、覚悟はしておきましょう。
4.過酷な勤務体系
過酷な勤務体系といわれる理由が2つあります。
- 拘束時間が長い
- 災害現場が過酷
拘束時間が長い
先述したように消防士の勤務時間は朝の8時半から翌日の朝の8時半までです。
そしてこの時間で帰ることができない場合も多々あります。
それが交代間際の出動です。
交代間際に出動がかかった場合、平均して1時間〜2時間は帰れないことが多いです。
交代間際の出動や深夜の出動で何度も旅行の予定が狂いました。
最長で9時間勤務時間を超えて働いたこともあります…
- 火災の場合
消火できるまで帰れません。さらに管轄の火災の場合は、消火活動後、原因の調査にそのままなることもあります。
- 救急の場合
病院に搬送して職場に戻るまで帰れません。帰る途中も指令がかかれば勤務時間が過ぎていても、現場に向かわなくてはいけないので、いつまでも帰れないこともあります。
このように帰れないとクタクタで休んだ気もしないまま次の日に勤務ということもあります。
災害現場の過酷さ
火災の場合は、高度なストレス化の中で消火活動を行います。
工場や大型施設、山林などの火災だと一日中走り回る場合もあれば、夜中の火事で日が昇るまで消火活動することもあります。
救急件数も年々増加しており、本部によっては食事どころか、トイレにも行けないようなこともあります。
夏は暑さで熱中症になるリスクもあり、冬は寒さで体調を崩す職員も少なくない過酷な仕事なのです。
5.他では役に立たないスキル
消防士として身につく能力は消防士としてしか役に立たないものがほとんどです。
- 消火技術
- ロープワーク
- 救急の手技
- 火災原因調査の知識
どれも極める価値はありますが、それは転職を考えた時に役立つものはありません。
また消防士の事務処理は効率がかなり悪く、他で役に立つことはありません。
民間であれば他の会社との繋がりもあり、ヘッドハンティングといったことがあるかもしれませんが、消防士ではまずありません。
その結果、消防士を辞めたくても辞めれないといったことになります。
消防の常識は世間の非常識という言葉があります。
民間に行くとこのギャップに苦しめられる人も少なくなく、消防士としてしか生きられないといったことに陥ります。
消防士がおすすめと言われる理由と5つのメリット
「消防士やめとけ!」という人もいれば、「消防士は最高!」という人もいます。
それは以下のようなメリットがあるからです。
消防士として働くメリット
- 休みが多い
- 安定した給料
- 社会的信用の高さ
- 転勤がない
- モテる(特に異性)
1.休みが多い
多くの消防士は2交代制または3交代制といった勤務で働いています。
簡単にいうと24時間働いて交代して休むといった勤務体制です。
赤い文字が休みの日とカレンダーを見ると驚くほど休日が多いことが分かると思います。
休みの多さを利用して、趣味に凝っている消防士がかなり多いです。
2.安定した給料
消防士の給料は総務省の【令和3年4月1日地方公務員給与実態調査】によると、平均で約33万5532円で、平均年収は約655万円となっています。
民間に比べて多いか少ないかは、業種によって違いがありますが、景気の影響が少なく基本的に大きく下がることはありません。
また、年功序列制度があり、毎年給料は上がっていきます。
不景気で会社の業績が下がって、いきなり年収が大きく下がるといった不安はまずないと思っていいでしょう。
3.社会的信用の高さ
公務員は社会的信用が高く、ローンの審査などが通らないことはまずありません。
そのため、資産形成しようと不動産投資をするのに非常に有利です。
職場にマンション購入の営業の電話もよくかかってきます。
周りからの評判も非常に高く、結婚となった時に反対されることはまずないでしょう。
4.転勤がない
消防士は地方公務員になるため、基本的に転勤はありません。
転勤がないため、家を買うプランや家庭を持つビジョンが描きやすく、結婚にも有利に働きます。
民間では転勤で仕事を辞めるきっかけになる人が多い中、大きなメリットと言えるでしょう。
地元の本部を受けて、親を安心させることもできますし、自分が住みたい本部を受けて、そこで生活していくことも可能です。
5.モテる(特に異性)
消防士は間違いなくモテます。
消防士は日々、訓練などで身体を鍛えているので、筋肉がついた人が多くいます。
経済的には安定していて、周りからの評判もよく、さらに家事全般できない人がほぼいません。
休みが多いので、相手に合わせて予定を組みやすく、頻繁にデートもでき、寂しい思いをすることも少ないでしょう。
【まとめ】消防士はあり?なし?
消防士のメリット・デメリットを説明してきました。
では消防士はやめておいた方がいいのか?
最終的な判断はあなた次第です。
消防士のいいところがあなたにあっているのか?
消防士の悪いところをあなたが許容できるのか?
これから先の未来が明るく変えていけるのか?
これらを基準に考えてみてください。
私は辞めてはいますが、決してよくなかったとは思っていません。
(嫌なことはたくさんあったけど…)
どの仕事でもいい点悪い点は必ずあります。
全てが満たされて、不満一切なしという人はほとんどいないです。
あなたの価値観を大切に何に重きを置くかしっかり考えてみてください。
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