仕事できてるし、消防士じゃなければもっと評価されるはずだ!
消防士の中では、しっかり働いてるのに正当な評価を受けずにこう思ってる人もいるのではないでしょうか?
しかし、その経験がそのまま他業界で通用するとは限らない現実もあります。
転職を考えたとき、自信を持つことは重要ですが、その「自信」が時に誤解や失敗の原因になることもあります。
本記事では、消防士独自の文化やスキルが転職時にどのような壁になるかを詳しく解説し、その上で成功するための道筋を提案いたします。
- 消防士が他業界で直面する「通用しない理由」
- 他業界での転職に成功するための具体的なステップ
- 自分のスキルがどのように他業界で活かせるか
- 消防士独自の転職の障害になるポイント
- 自信と過信を見極めるための心得
本記事では、消防士の転職における厳しい現実とその理由について掘り下げていきます。
消防士の特性が、他業界での壁となることを認識することが重要です。
その上で、自分のスキルをどう再構築し、他業界に適応させるかが鍵となります。
皆さんがこれからのキャリアを充実させるために、この記事が一助となれば幸いです。
消防士の「命令に従う文化」は他業界で評価されにくい
消防士の現場では、命令に即座に従うことが求められます。
上司の命令の1番のメリットは迅速な対応が可能ということです。
しかし、他業界ではこの「命令に従う文化」がそのまま評価されることは少なく、自主性や柔軟性が求められるのが現実です。
命令にただ従うだけの姿勢は、上司の能力によっては不満を覚えることもありますが、実際それに対応し、うまくやっている人は少ないです。
そのため、他業界では消極的と見なされ、評価が下がってしまう可能性があります。
決断するというのはすごく難しいです。
消防にいるとその難しさに気づかず、俺の方ができると文句を言うような状況が結構あります。ポンコツ上司の意味の分からない命令が多いので勘違いしやすいので十分気をつけてください。
文句だけ言って難しさに気づいていないと他業界では通用しません。
消防と一般企業のコミュニケーションの違い
消防士としての現場では「即時の行動」が最優先されます。
命令が下されると、瞬時に従うことが求められますが、一般企業でのコミュニケーションは違います。
一般企業では、意見交換や意思疎通が非常に重要視され、社員が自分の意見を持って発言し、上司や同僚と情報を共有することが求められます。
このような環境では、命令を受けたらそのまま実行するだけでは不十分であり、自主的に考え、自分の言葉で発信する姿勢が求められます
異質な上下関係のリスク
消防士の職場では、上下関係がしっかりと存在し、上司からの指示に迅速に対応することが当たり前で、できなければ仕事ができないやつの烙印を押されます。
ただこの関係性は、現場で迅速かつ的確に行動するために重要なものではあります。
しかし、他業界ではこのような関係が「柔軟性の欠如」と誤解されるリスクがあります。
一般企業では、上司との関係がよりフラットで、意見を交換し合うことが求められる場合が多く、一方的な命令に従う姿勢は異質なことなのは理解しておきましょう。
消防士の「チームプレイ」が通用しない
消防士の現場では、チームが重視されます。
人のことを考えて行動しろというのを言われてきた人はかなり多いと思います。
しかし、消防のいうチームというのは上の人が自分が楽をするために、言っていることが多く、他業界ではそこが重要視されるわけではありません。
転職先で同じように考えて行動すると、上の人から好まれるかもしれませんが、仕事の評価とはまた違ったものになります。
個人の成果が評価される
消防士の仕事では、仲間を助け合いはかなり重要とされます。
もちろん一般企業でも大切なことですが、消防と違い「個人のパフォーマンス」が強く求められます。
つまり、チームの貢献も評価されますが、自分自身が成果を上げることを重視されます。
消防は数字で評価されることがなかった分、自分自身の成果を意識して働くことは少ないのでギャップを感じる部分になります。
自分を売り込むことの重要性
消防士は売り込むことをしなくても、給料はほぼ変わりません。
階級を上げるのも、最初は試験でなので、自分を売り込むことがほとんどなく、意欲が高い人で少しいるぐらいです。
しかし、一般企業では売り込むことは、非常に大切です。
職種によっては、数字でアピールすることもできますが、それでもアピールしなければ埋もれてしまうようなことは多々あります。
何もせずに、誰かが見てくれると思うのは構いませんが、期待した評価が得られない場合があることは知っておく必要があります。
転職でもそうですが、起業した場合はより重要なことです。
あなたが自分で成果を上げ、それを積極的にアピールしていかないと誰の目にも止まりません。消防の感覚ではいてはいけません。
消防士だったからこその「勘違い」と現実のギャップ
消防士として命がけで働いてきた経験に自信を持つことは自然なことです。
ですが、この経験が他業界でそのまま通用するとは限りません。
消防士であったことから生まれる勘違いや誤解が、新しい職場でのむしろ障害になり思ったように自分が働けないなんてこともあります。
ここでは消防士としての経験が他業界でどのように誤解や現実のギャップを生むかを掘り下げていきます。
特別なスキルから新たな学びへの変化
消防士は特殊なスキルを持っており、それをさらに向上させるために訓練をします。
訓練がハードであればあるほど、同じように評価されるだろうと考えがちです。
しかし、一般企業では、消防の現場で培ったスキルが必ずしも求められているわけではありません。
企業で必要とされるのは、業界特有の知識や新たなスキルであり、消防士の経験がそのまま活かせるとは限らないのです。
そのため、転職先で新しい知識をゼロから学び直す姿勢が非常に大切になります。
社会的意義と企業利益の違い
消防士の仕事は「人の命を守る」ことを最優先にしています。
この使命感は非常に強く、素晴らしい考えであることは間違いありあません。
しかし、一般企業で働く場合、その最優先事項は「利益を上げること」です。
消防士から民間に行くとお金を稼ぐことを悪のように思う人が一定数います。
企業が利益を上げることによって雇用が保たれ、さらに多くの人々を支えることが可能になります。
消防士の価値観と企業の価値観には大きな違いがあり、この違いに適応することは必須です。
消防の価値観は一般企業とはっきり言ってズレていることは理解しておきましょう。いくら消防の訓練で評価されていても、それは消防の世界での評価です。プライドが高い人ほど受け入れられずに苦労しているのをよく見ます。
消防士が転職で成功するために捨てるべき考え
消防士としての経験に自信を持つことは素晴らしいことですが、転職で成功するためには、その「自分なら通用する」という誤解するのではなく「新しい自分になる」という考えが必要です。
他業界では、新しい知識やスキルを謙虚に学び直す姿勢、そして組織の違いに適応する柔軟性が求められます。
ここでは、転職で成功するために捨てるべき考えと、必要な心構えについて説明します。
自己過信を捨て、謙虚に学ぶ姿勢
消防士として得たスキルは確かに貴重です。
チームワーク、危機対応能力、忍耐力など、他の仕事とは全く違う経験を持っています。
しかし、「自分の能力は他業界でも通用する」という思い込みには注意してください。
特に、一般企業では消防士とは異なる専門的な知識や業務スキルが求められることが多く、消防に限らず、過去の経験が通用しない場面はいくらでもあります。
転職で成功するためには、「自分は一から学ぶ立場だ」という謙虚な姿勢が非常に重要です。
過去の経験を活かしつつ、新しい業界の知識を素直に学ぶ姿勢が、成功のカギになります。
職場文化に適応する柔軟性
消防士は狭い世界で、消防士しか知らない人から、命令を受けながら、働いています。
他の業界で必要とされる「自主性」や「柔軟な考え方」は消防ではあまり受け入れられることではないため対応するのが難しく感じることもあります。
一般企業では、上司の指示を待つのではなく、自分で考え行動することが求められる場面が多いです。
また、上司や同僚とフラットにコミュニケーションを取ることが重視されることも特徴です。
転職で成功するためには、このような違った文化に順応し、新しい職場のルールや価値観に慣れていく柔軟さが大切です。
消防士の経験は非常に貴重です。ただどの仕事においても過信はよくありません。新しい自分になって新しい環境に対応していく。謙虚に学ぶことを決して怠ってはいけません。
消防士としての強みを活かし、他業界での成功を目指す
消防士として培った経験やスキルは、民間においては役に立たないものが多いですが、見せ方・伝え方次第でかなり大きな強みになります。
大切なのは強みをどのように新しい環境で活かせられるか言語化することです。
ここでは、消防士としてのスキルを他業界でどのように活用するか、その具体的な方法についてお伝えします。
危機管理能力を具体的に説明する
消防士の持つ「危機管理能力」は、他業界でも非常に有用です。
災害のスキルなので、企業では違うのですが、例えば、企業でのプロジェクト管理やリスク対応の場面で、災害現場での迅速な判断力や冷静な対応が役に立つと伝えます。
ビジネスの危機的状況においても同じように役立ちますと伝えることが大事です。
予期せぬトラブルが発生した際に、どのように状況を見極めて、どの優先順位で対応すべきかを判断する力として応用していきましょう。
このスキルを活かすためには、自分の経験を「リスクマネジメント」や「問題解決力」として企業に言語化して説明することが大切です。
消防士のリーダーシップを新しい環境で活かす
消防士として働く中で培ったリーダーシップも、他業界で伝えるべきスキルのひとつです。
災害現場での、素早い判断と導く力は、リーダーシップの経験となっています。
この経験を活かすためには、まず新しい職場で信頼を得ることです。
その上で、チームの一員として行動し、必要な時には自らリーダーとしての役割を示すことでさすが元消防士と思ってもらうことにつながります。
チームの中でのサポート役に徹することも、仲間からの信頼を築き、次第にリーダーシップを発揮する場面に変えていくことも必要です。
災害時の経験は他の仕事にはない経験なので、見せ方次第ではかなり有効な結果を生み出します。
もちろんあなたの実力が伴っていないといけません。そのため、まずは仕事を理解し、能力を発揮できる環境にしていきましょう。
そして何より言語化スキルは絶対に磨きましょう。
まとめ
消防士として培った経験やスキルは、他業界でも活かすことができますが、それを成功に繋げるためには、適切に言語化し、新しい環境に適応する柔軟な姿勢が必要です。
まずは、「消防士としての経験がそのまま他業界で通用する」という誤解を捨て、謙虚に学ぶ姿勢を持つことが大切です。
次に、リーダーシップや危機管理能力といった強みを、どのように企業のニーズに応じて活かすかを考え、これまでの経験と新たに学ぶ力の両方を行い、成功を掴み取ってください。
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